投稿

6月 18, 2017の投稿を表示しています

「by」の得点表示の作り方

イメージ
abcの「10by10」のような「by」形式の得点表示の作り方を解説します。 10by10とは、各プレイヤーに「正解ポイント」と「誤答ポイント」が与えられ、その積がスコアとなる形式です。 試合開始時は、全員、正解ポイントが0、誤答ポイントが10です。 正解すると正解ポイントが1増え、誤答すると誤答ポイントが1減ります。 得点が100ポイントを超えれば勝ち抜け。ただし、10回誤答し誤答ポイントが0になると、これ以上正解しても0ポイントのため失格となります。 このルールは、単純に正解数と誤答数の関数でポイントが決まるため、m○n×の得点表示を少しアレンジするだけで簡単に作ることができます。 そのため、「 基本① 」で作ったところの続きから作り方を記します。 完成品は こちら からダウンロードできます。 7/24更新:「基本シリーズ」全5回を踏まえて作ったものを こちら に置いておきます。 【使用するExcelの機能】 追加で必要なものは無し。 【作り方】 ①ポイント表示セル・誤答数表示セルの数式を書き換える D列の場合、ポイントと誤答数を表す式は、以下の通りでした。 ポイント:SUM(D7:D56) 誤答数:COUNTIF(D7:D56,"x") この2つを使って、スコアの計算方法を変えればよいのです。 【ポイント表示セル】 D4列に以下の数式を入力した後、E4~L4までオートフィルします。 =IF(SUM(D7:D56)*(10-COUNTIF(D7:D56,"x"))>=100,"WIN",IF(COUNTIF(D7:D56,"x")>=10,"LOSE",SUM(D7:D56)*(10-COUNTIF(D7:D56,"x")))) 【誤答数表示セル】 D5列に、以下の数式を入力した後、E5~L5までオートフィルします。 =SUM(D7:D56)&"×"&10-COUNTIF(D7:D56,"x") 完成したものがこちらです。

基本②:勝利・失格時に色が変わるようにする

イメージ
「基本シリーズ」第2回です。 前回… 基本①:「m○n×クイズ」の得点表示の作り方 次回… 基本③:勝ち抜け・失格等のルール設定を変更できるようにする 勝ち抜け時や失格時に、正解数欄・誤答数欄・名前欄の色を変えてみましょう。 ここでは、「条件付き書式」という機能を使用します。 特定のセルがある条件を満たした場合に、文字やセルのスタイルを指定した通りに変える事ができる機能です。 この機能も頻繁に使用するので、必ず使いこなせるようにして下さい。 完成品は こちら からダウンロードできます。 【使用するExcelの機能】 ・条件付き書式 ・罫線の設定 【作り方】 「 基本① 」の続きからです。 また、見やすいように表示倍率を70%にしております。 ①勝ち抜け時にポイント表示セルが赤くなるように設定する 8つのポイント表示セル、D4~K4をドラッグで選択し、画面上部から、「条件付き書式」(「ホーム」タブ、「スタイル」グループ内)から「新しいルール」を選択します。 「新しい書式ルール」ウィンドウが出現します。  ルールの種類は、一番下の「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選び、入力ボックスに「=D4="WIN"」と入力します。 このように、入力ボックスには「=(条件式)」の形で条件を入力し、その条件が満たされた場合に、セル内の文字をどのような書式にするかを指定するのです。 また、条件式は、「最初に選択した範囲のうち、最も"左上"のセルの場合」の条件式を記述します。今回選択した範囲は1行×8列なので、最も左上のセルはD4となります。 この条件式は、「D4セルの文字列は『WIN』である」という意味です。安心してください。こう書いておけば、選択した8つ全てのセルについてそれぞれ「セルの内容は『WIN』かどうか」をチェックし、それぞれ書式を変えてくれるのです。 ※条件式はきちんと相対参照になっているかどうかをチェックしてください。 詳しくは後述の【注意】で述べます。 次に、書式を設定します。 条件式を書いたら「OK」ボタンを押します。すると、「セルの書式設定」ウィンドウが現れます。 タブは全部で4つありますが、ほとんどの場合は「フォント」と「塗りつ

基本①:「m○n×クイズ」の得点表示の作り方

イメージ
まず、「m○n×(mマルnバツ)クイズ」の得点表示の作り方を通して、基本機能の解説を5回に分けて行います。 この全5回の「基本シリーズ」は、最低限必要な機能を解説しているので、必ず目を通してもらいたいと思います。 次回… 基本②:勝利・失格時に色が変わるようにする 「m○n×」とは、「m問正解で勝ち抜け、n問誤答で失格」となる早押しクイズのルールのことです。 簡単にカウントできるシンプル性はもちろん、mとnの数値を変えるだけで競技者に求める戦術を多彩にアレンジできることから、おそらく草クイズ界では最もよく用いられる形式です。 今回は、まず「8人で行う50問限定の7○3×」の得点表示を作ります。 この記事で作ったものをベースに、以降の記事で、機能を少しずつ拡張していきます。 この記事で述べられているステップは、 今後紹介する他のクイズ形式の得点表示にも通じるものなので、必ず読んでいただきたいです。 完成品は こちら からダウンロードできます。 (Google Drive上では表示が崩れてしまいますが、ダウンロードすればきちんとしたレイアウトになります) ※以下、「行」といったら横のライン(1,2,3,…)、「列」といったら縦のライン(A,B,C,…)を意味します。 【使用するExcelの機能】 ・関数「SUM」 ・関数「COUNTIF」 ・関数「IF」 ・ウィンドウ枠の固定 【作り方】 (当ブログの画像上ではExcel2010を用いておりますが、それ以降のバージョンでも同様の方法が使えるはずです) ①「名前表示セル」を作る まず、3行目のセルを選択します。 画面左に並ぶ数字の見出しの中から、「3」をクリックします。すると、図1のように3行目全体が選択されます。 ちなみに、なぜ1行目ではなく3行目かといいますと、今後、名前表示行より上の行に、「ラウンド名などを表示する行」や「参加者を管理するための番号を書いた非表示の行」を作るためです。 次に、「3」と「4」の見出しの境界線にポインターを合わせてドラッグし、セルを縦に長く伸ばします。 大きさはどうせあとで微調整するので、とりあえず240.00にでも設定します。 この行の各セルに、縦書きで名前が入るわけです。 数値でズバリ設定したい場合

クイズにおける「得点表示」とは?

イメージ
クイズはスポーツ同様、得点を競い合うことが基本です。タイムレースなど一部形式を除いて、競技者が現時点での得点を把握することは、そこからの戦術を立てる上で重要です。また、観客にとっても、選手名やそれぞれの得点状況がハッキリとわかっていた方が、観戦は面白くなるでしょう。 クイズにおける得点表示というと、昔は「黒板やホワイトボードに手書きする」「黒板やホワイトボード上に磁石を並べる」「数字の書かれたカードを差し替えていく」「紙コップを重ねていく」などの物理的な方法を用いてきたそうです。現在でも、サークル内の企画や一部小規模な大会においては、黒板やホワイトボードは使われております。 しかし近年では、コンピュータが普及したことや、プロジェクターが容易に利用できること・小型化したことから、大規模な大会の場合は、舞台上に張られたスクリーンにプロジェクターでPC画面を映すという方法が多く採られるようになりました。これにより、戦況の視認性が格段に向上しました。 現在クイズ界で主流となっているのは、プレイヤーの名前を縦書きで表記し、横に並べたものです。以下の画像はその一例です。 多くの得点表示スクリーンには、以下の情報が表示されます (筆者の独断で、表示されやすい順に◎、○、△でランク分けしています)。 ◎プレイヤー名 ◎得点・正解数 ◎誤答数 ◎その他、ルールに応じて設定される変数(例:休み数・連答数) ○そのプレイヤーの状態(例:連答中・休み中・勝ち抜け・失格) ○現時点での出題数 △現在のラウンド・組 △(ペーパークイズ等の)予選順位 △在住都道府県 △在籍教育機関 こういった得点表示は、プログラミング言語で作成したり、表計算ソフト「Microsoft Excel」上のあらゆるセルに計算式を記述して作られたりしますが、このブログで取り扱うのは、後者です。 前者の場合、abcのターンオーバー時のようなアニメーション演出を取り入れることができるなどの利点があります。しかし、Excelを使用しても、十分機能する得点表示を作ることができます。 このブログでは、先程挙げた諸情報をどうやって管理し、表示させるのか?ということを中心に、私がこれまでにやってきたやり方を解説していきたいと思います。 これまでの私の