視認性を向上させるために注意すべきこと

今回は、得点表示の視認性についてのお話をします。

これまで、いくつもの形式別の得点表示の作り方を説明してきました。
しかし、単に「入力したら数字が動く・色が変わる」というカラクリを作ることだけが、得点表示"道"ではないと考えます。
得点表示は、「観客および参加者に、得点状況をはっきり伝える」のが目的です。そのため、客席から見たときの視認性には可能な限り気を遣ってデザインしたほうがよいでしょう。
そのために気をつけるべきことを、思いつくままに書いてみました。

※私は別にデザインとかを本格的に勉強しているわけではないので、デザインの世界から見るともしかすると間違ったことを書いているかもしれません。あくまでも私の主観です。ご了承下さい。
ご意見がありましたら、気軽にコメントしていただけると幸いです。

①得点の表示位置

大会や例会が開かれる場所は様々です。
舞台と客席があるようなホールで行うこともあれば、大きい会議室のような部屋で行うこともあります。

特に、会議室のような、客席と解答席の高低差が小さい部屋で行う場合、スクリーンの下の部分が解答者の体で隠れてしまうことがあります。
そうなってしまう場合、名前の下に得点を表示するのではなく、名前の上に得点を表示するべきでしょう。

「得点表示」と言っているからには、何よりも得点(および誤答数等の情報)を優先的に見せなければなりません。得点表示の要素の配置はある程度慣習化されてきていますが、「名前の下に得点を表示しなければならない」と誰かが決めたわけではありません。

ちなみに「abc」の得点表示は、8thまで使用されていたものは、名前の上に得点が表示されていました。


会場の特性を考えてレイアウトを決めてみてください。

②数字の大きさ・太さ

それぞれのクイズのルールには、正解数・誤答数・連答数・通過チャレンジ回数など、各解答者に与えられるさまざまな成績が存在します。
そして、それらのうち、順位判定に関わるものが存在し、さらに序列が決まっています。

例えば、1試合に決められた問題が全て出題された場合、正解数の多い方が上位→同じならば誤答数の少ない方が上位→それも同じならば、ペーパークイズの順位が高い方が上位、というものです。

ここで私がいいたいのは、判定基準に関わる数値は、重要なもの順に大きく表示すべきである、というものです。
もっと簡単にいうと、順位判定において最も重要な数値(正解数やポイントなど)を最も大きく表示すべきだ、ということです。

例えば、正解数(ないしポイント数)と誤答数が同じ大きさで表示されていたらどうでしょうか。
離れていたところ(例えばプレイヤー名の上と下)に表示されていたとしても、混乱しませんか?
「○問正解すれば勝利」というルールがプレイヤー・観客ともに共有されている場合、やはり正解数を最も大きく表示すべきではないでしょうか?

まぁ正解数と誤答数を表示する場合なら、正解数はただの数字、誤答数は「(数字)×」というふうに表示すれば、同じ大きさでも区別がつくでしょう。
しかしそれでも、画面をひと目見たときに、「メインの数値」と「サブの数値」が明確に差別化されていることを意識できるように設計するべきであると考えます。

同じ大きさで表示した場合

違う大きさで表示した場合

③色の使い方

例えば連答状態などの場合、ポイント数が表示されているセルの背景の色が変化する場合があります。
しかし、背景の色を安易に決めてしまうと、ポイント数の字が見えづらくなってしまった、ということが起こり得ます。
文字の色と背景の色の組み合わせは、何も考えずに決めるべきではありません。
注意したいのは、パソコンの画面とプロジェクターの画面では、色が随分変わってくる場合があるということです。

また、条件付き書式を設定する場合にも注意が必要です。
文字の色と背景の色は両方とも定義することができますが、文字の色の方だけ何も設定せず、デフォルトの「自動」としてしまいがちです。


その結果、想定していなかった表示が起こってしまう可能性があります。
きちんと色々なケースを試して、どう表示されるのかを確認しながら設定を行ってください。

…ただ、配色については、私も正直あまり詳しくないので、各自調べてみてください。



以上、私が思う「注意点」をいくつか述べてみました。
今後また新しい注意点が見つかり次第、追記していく予定です。

コメント

このブログの人気の投稿

基本①:「m○n×クイズ」の得点表示の作り方

参加者の苗字と名前を分離する/選手名を均等な大きさで表示する

勝ち抜け時に順位を表示する